南河内は岩国市の西南部に位置し、錦川の支流である保木川をとりまいてハート形をしており、地区の総面積は25.8平方キロメートル、東は御庄、師木野、北西は北河内、南は玖珂町と殆ど山で接している。
中央を国道2号線が貫通して防長バス・市営バスが走り、車で岩国まで20分、玖珂まで10分の距離にある。昭和35年には国鉄岩日線(現在は錦川清流線)が開通し、南河内駅を利用する通学通勤客も多い。地区の人口は現在1,810人で平成4年から2,000人を割っている。合併時に、3,000人を超えていたことを思うと、その変遷は著しい。
明治22年の町村制施行によって南河内村が誕生し、昭和30年に周辺6か村とともに岩国市と合併して今年で50年を迎える。
南河内は昔から岩国の米どころと言われているが今も米作が主で、度々の水害による耕地の流出、農業人口の減少と高齢化、野猪、野猿の被害等による農地の荒廃が進み、耕作面積は大巾に減少したが、それでも現在150haの水稲を栽培している。
昭和26年のルース台風は未曾有の災害をもたらしたが、村ではいち早く災害復旧と合わせ農村新生計画を樹立し種々の復興事業に取りくんで来た。特に栗の産地造成はその植栽面積が100haを越え、現在は「岩国栗」の名を東京・大阪市場を中心に広めている。
岩国市では最初の水田ほ場整備事業が昭和59年から上田、行正地区で11.6ha、平成元年から廿木地区で9.4ha、平成12年から西土生地区で1.2haが実施されて新しい水田に生まれ変わった。
また新しい村づくり事業の一環として平成6年からスタートした「河内ふれあい広場」(100円市場)は地区をあげてのとりくみで、週2回(土、日)の開設に加え、4月には「菜の花フェスティバル」、11月には「市場開設記念イベント」を開催しており新鮮な野菜特産品は好評で、各地から買物客で活況である。
自治会連合会は、単位自治会活動の安全助長のため年間を通し自治会活動保険に加入、関係団体と協調し、南河内駅周辺の草刈り清掃、地区盆踊り大会、敬老会の開催などその役割は大きい。 |